そうです結局『彼氏彼女の事情』18巻買ってきちゃいました('∇'*)
しかし怜司は閉ざされた扉の中この言葉を背に受けながら静かに微笑んでいる。
万事につけ好きなものは好きで嫌いなものは嫌いと率直にあらわす怜司のことなので
自分が好意を持たれていると知りつつそれを弄んだり
あるいは切り捨てたりして相手が傷つきうろたえることに愉楽を見出し自己確認を得るような
その手の魂の卑俗さは持ち合わせていないに違いなく。
ただ恒久的に父親では在れないのだろう。
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例えば親であるとか教師であるとか尊敬と思慕の対象になりうる立場の存在が
自分の能力を、努力を、存在を認めてくれなかったとしたら。
そしてその親なり教師なりが実に優れた能力があり尊敬するに相応しい人間であればあるほど
認められたいという渇望とそれが叶わぬ絶望は深い。
そして彼らもまた感情の面ではただの人間であるがゆえにそれを責めることはできないのだけれど
その絶望は人を追い詰め歪め、救われぬ妄執へと運んでしまう。